- 2025.09.16
〜一戸建てを建てるなら蓄電池付ZEH住宅にしたいが62.1%〜 蓄電池付ZEH住宅に関する調査報告書
株式会社LIXIL住宅研究所では、近年増加傾向にある「蓄電池付ZEH住宅」への意識、導入する際に許容できるコスト高、導入後に期待する光熱費の削減金額などについて調査を実施しました。有効回答:550、調査時期:2025年8月5日から8月6日。全国(沖縄を除く)の既婚女性が回答
■調査結果の総括
今回の調査は、事前調査として「現在の住まいから、最近一戸建てにした方」や「一戸建てを考えている方」を抽出し、本調査としてその方々へ「蓄電池付ZEH住宅」について質問しました。
その結果「絶対に蓄電池付ZEH住宅したいと思う(している)」(24.5%)、「できれば蓄電池付ZEH住宅したいと思う(検討している)」(37.6%)となり、62.1%が「蓄電池付ZEH住宅」を支持しています。その理由は「災害時に電気が使えて安心だから(37.1%)」が最も多く、続いて「太陽光発電で電気が作れるので年間を通して光熱費を削減できるから(36.8%)」「冬場の暖房費を大幅に削減することができそうだから(33.3%)」「冷房効率が高いため電気代を節約できそうだから(31.6%)となりました。住まいの安全性を高める「災害時の電源確保」と物価高騰の中「光熱費の削減」の二つが、「蓄電池付ZEH住宅」を多くの方が求める要因であると判明しました。
一方、蓄電池付ZEH住宅にする際に許容できるイニシャルコスト高としては、約100万円アップ(30.7%)、約200万円アップ(20.2%)となり、半数(50.9%)が約200万以内と回答しています。さらに蓄電池付ZEH住宅にしたとき、年間で削減したい光熱費の金額は、月1万円程度(27.2%)、月2万円程度(25.7%)、月3万円程度(21.9%)となり、月1万円から3万円の削減を求める回答が74.8%となっています。
◼️調査結果の要約 = 最近一戸建てにした方や一戸建てを考えている方が回答
・蓄電池付ZEH住宅にしたい
「絶対に蓄電池付ZEH住宅したいと思う(している)」(24.5%)+「できれば蓄電池付ZEH住宅したいと思う(検討している)」(37.6%)=合算すると希望者は62.1%
・蓄電池付ZEH住宅の魅力BEST4
1.災害時に電気が使えて安心だから(37.1%)
2.太陽光発電で電気が作れるので年間を通して光熱費を削減できるから(36.8%)
3.冬場の暖房費を大幅に削減することができそうだから(33.3%)
4.冷房効率が高いため電気代を節約できそうだから(31.6%)
・蓄電池付ZEH住宅にする際に許容できるイニシャルコスト高
許容できるイニシャルコスト高は、約100万円アップ(30.7%)、約200万円アップ(20.2%)
、約300万円アップ(17.5%)。半数(50.9%)が約200万以内なら許容範囲と回答
・蓄電池付ZEH住宅にしたとき、年間で削減したい光熱費の金額
年間12万円程度/月1万円程度(27.2%)、年間24万円程度/月2万円程度(25.7%)、年間36万円程度/月3万円程度(21.9%)となり、月1万円から3万円の削減を求める回答が74.8%
■調査結果(詳細)
【事前調査】 Q1.現在の住まいから、一戸建てに新築、建て替え、住み替えなどを考えていますか?
実数 | 比率 | |
最近一戸建てにした | 391 | 12.2% |
具体的に一戸建てを進めている | 235 | 7.3% |
具体的では無いが一戸建てを考えている | 259 | 8.1% |
将来的には一戸建てにしたいと思っている | 522 | 16.3% |
将来も一戸建てにしようとは思っていない | 1798 | 56.1% |
計 | 3205 | 100% |
※以下の調査は、最近一戸建てにした方、具体的に一戸建てを進めている方、具体的では無いが一戸建てを考えている方、将来的に一戸建てにしたいと思っている方1407名に質問しました。
【本調査】有効回答:550
Q2.あなたは、今後一戸建てにする際、蓄電池付ZEH住宅にしたいと思いますか?(SA)
※Q1で、最近一戸建てにした方や、現在具体的に一戸建てを進めている方は、その物件について回答
実数 | 比率 | |
絶対に蓄電池付ZEH住宅したいと思う(蓄電池付ZEH住宅にしている) | 135 | 24.5% |
できれば蓄電池付ZEH住宅したいと思う(蓄電池付ZEH住宅で検討している) | 207 | 37.6% |
あまり蓄電池付ZEH住宅にしたいとは思わない | 46 | 8.4% |
まったく蓄電池付ZEH住宅にしたいとは思わない | 43 | 7.8% |
その他 | 3 | 0.5% |
わからない | 116 | 21.1% |
計 | 550 | 100% |
Q3.あなたが蓄電池付ZEH住宅にしたい(した)理由をいくつでもお選びください(MA)n=342
※Q2で、絶対に蓄電池付ZEH住宅したいと思う(蓄電池付ZEH住宅にしている)、できれば蓄電池付ZEH住宅したいと思う(蓄電池付ZEH住宅で検討している)方に質問
実数 | 比率 | |
災害時に電気が使えて安心だから | 127 | 37.1% |
太陽光発電で電気が作れるので年間を通して光熱費を削減できるから | 126 | 36.8% |
冬場の暖房費を大幅に削減することができそうだから | 114 | 33.3% |
冷房効率が高いため電気代を節約できそうだから | 108 | 31.6% |
外気温の影響を受けにくく、夏涼しく、冬暖かい快適な室温を保てやすいから | 101 | 29.5% |
部屋間の温度差が少なく、ヒートショックのリスクを軽減できると考えるから | 98 | 28.7% |
ZEHの住まいは環境に優しいと思うから | 84 | 24.6% |
花粉やPM2.5などの物質の侵入を防ぎ、新鮮な空気を保つことができそうだから | 80 | 23.4% |
遮音性が高いため外からの騒音を遮断し室内からの音漏れを防ぎやすいため | 76 | 22.2% |
結露やカビの発生を抑えることができそうなため | 72 | 21.1% |
これから住まいを建てるなら蓄電池付ZEHは当たり前だと思うから | 72 | 21.1% |
Q4.蓄電池付ZEH住宅にする際、ここまでなら許容できるというイニシャルコスト高は?(SA)
※Q2で、絶対に蓄電池付ZEH住宅したいと思う(蓄電池付ZEH住宅にしている)、できれば蓄電池付ZEH住宅したいと思う(蓄電池付ZEH住宅で検討している)方に質問
実数 | 比率 | |
メリットを考えると建築コスト面で判断しない(建築コストは気にしない) | 21 | 6.1% |
約100万円アップなら許容できる | 105 | 30.7% |
約200万円アップなら許容できる | 69 | 20.2% |
約300万円アップなら許容できる | 60 | 17.5% |
約400万円アップなら許容できる | 23 | 6.7% |
約500万円アップなら許容できる | 16 | 4.7% |
約600万円から約700万円アップなら許容できる | 16 | 4.7% |
約800万円から約900万円アップなら許容できる | 5 | 1.5% |
約1000万円アップなら許容できる | 5 | 1.5% |
建築時のコストアップは許容できない | 2 | 0.6% |
わからない | 20 | 5.8% |
計 | 342 | 100% |
Q5.蓄電池付ZEH住宅にしたら、年間でいくらくらいの光熱費の削減を期待したいか?(SA)
※Q2で、絶対に蓄電池付ZEH住宅したいと思う(蓄電池付ZEH住宅にしている)、できれば蓄電池付ZEH住宅したいと思う(蓄電池付ZEH住宅で検討している)方に質問
実数 | 比率 | |
年間6万円程度の光熱費の削減を期待したい(月5千円程度) | 24 | 7.0% |
年間12万円程度の光熱費の削減を期待したい(月1万円程度) | 93 | 27.2% |
年間24万円程度の光熱費の削減を期待したい(月2万円程度) | 88 | 25.7% |
年間36万円程度の光熱費の削減を期待したい(月3万円程度) | 75 | 21.9% |
年間48万円程度の光熱費の削減を期待したい(月4万円程度) | 21 | 6.1% |
年間60万円程度の光熱費の削減を期待したい(月5万円程度) | 11 | 3.2% |
年間72万円以上の光熱費の削減を期待したい(月6万円程度) | 10 | 2.9% |
蓄電池付ZEH住宅に光熱費の削減を期待していない | 4 | 1.2% |
わからない | 16 | 4.7% |
計 | 342 | 100% |
●ZEH住宅
断熱性能を向上させ、高効率な設備を導入することでエネルギー消費量を抑え、太陽光発電などの再生可能エネルギーを創り出すことで、年間の一次エネルギー消費量の収支をゼロ以下にすることを目指した住宅のこと。
●住宅用蓄電池
太陽光発電システムと連携して余った電気を貯めたり、夜間の安い電気を貯めて昼間に使ったりすることで、電気代の節約や災害時の停電対策に役立つ蓄電池のこと。
●本調査の概要
・有効回答:550
・調査対象:20代以上の一戸建てにお住まいの既婚女性
実数 | 比率 | |
20代 | 63 | 11.5% |
30代 | 209 | 38.0% |
40代 | 141 | 25.6% |
50代 | 81 | 14.7% |
60代以上 | 56 | 10.2% |
・調査時期:2025年8月5日から8月6日
・調査地域:全国(沖縄を除く)
北海道 | 東北地方 | 関東地方 | 中部地方 | 近畿地方 | 中国地方 | 四国地方 | 九州地方 | |
実数 | 16 | 21 | 213 | 86 | 104 | 39 | 23 | 48 |
比率 | 2.9% | 3.8% | 38.7% | 15.6% | 18.9% | 7.1% | 4.2% | 8.7% |
・調査方法:WEB調査
・調査会社:ジャストシステム
・事前調査について
本調査を実施する前に「現在の住まいから、最近一戸建てに新築、建て替え、住み替えなどした方や一戸建てを考えている方」を抽出するために事前調査を実施しました。
調査時期:2025年7月18日、調査方法、調査会社は本調査と同様です。